私の読んだ本の紹介~「LIFE SHIFT2 ライフ・シフト2 100年時代の行動戦略」著:アンドリュー・スコット/リンダ・グラットン~

これからの生き方や社会はどんな変化をしていくのでしょうか?

本日は、世間に“人生100年時代”という言葉を広げた「LIFE SHIFT ライフ・シフト」の続編である『LIFE SHIFT2 ライフ・シフト2 100年時代の行動戦略』を紹介します。

日本では、これからの世の中に対して暗い発信が多いと感じます。

そんな世の中で、どのように生きていけば良いかと悩んでいる人にオススメの本です!

長寿化が与える影響を考慮した上で、自分の可能性をドンドン広げていこう!と思える本です。

前作「LIFE SHIFT ライフ・シフト」に感銘を受けたため、そのまま続編であるこちらの本を手にとりました!⇒前作の記事はこちら

⇩こちらは前作の「LIFE SHIFT ライフ・シフト」


本書のデータ


タイトル:LIFE SHIFT2 ライフ・シフト2 100年時代の行動戦略
著者:リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
出版社:東洋経済新聞社
ページ数:327
【概要】
新テクノロジー、AI、長寿化、コロナ、リモートワーク、副業、、、。この変わり続ける世界で、私たちはどう生きるか?日本人の不安に応える「ライフ・シフト」実践編。シリーズ50万部。待望の最新版!<ライフシフトのシリーズより>

本書の概要

本書は、“人生100年時代”における実践編となっております!(前作は理論編)


<画像:LIFE SHIFT>

そんな本書の概要と読んだ感想について、本書の3部構成に沿って各部ごとに述べていきます。

本書でも前作と同じく、モデルケースとして様々な状況下の登場人物がいます。

前作は年齢の違いしかありませんでしたが、今作では年齢以外に性別、職種や雇用形態の違いがあり、総勢7人の登場人物がいます。

自分に近いキャラクターがいることで、自分事として考えやすくなっています!

1. 人間の問題

第一部は、長寿化社会における課題提起がなされています。

前作でも書かれていた、AIをはじめとしたテクノロジーの発達による雇用の縮小問題から始まります。

AIができるルーティン作業は無くなっていくと、よく耳にしますね。

しかし、今までの社会を振り返ってみるとテクノロジーの発展によって生まれた職種もあります。

そのため、本書でも述べられていますが仕事が無くなるのではなく、“変化”していくのだと思います。

テクノロジーが発展する速度が速くなった分、仕事がドンドン無くなっていく代わりに、新しい仕事もドンドン生み出されていくでしょう。

そんな環境下で求められる事について議論されています。

また、長寿化社会における様々なリスクについても課題提起があります。

〇老後資金問題
〇健康
〇スキル・知識の遅れ
〇社会システム
etc…

そして、この「テクノロジーの進化」と「長寿化の進展」に対する解決方法は、

✓個人レベルでは、前作と同じく“開拓者”となり新しい人生の生き方を見つけること
✓社会レベルでは、国や行政など根本的な所から長寿化社会に適した制度を構築する“社会的発明”

が挙げられる。

そして、個人に求められる資質として➀物語(人生への当事者意識)②探索(課題立案&解決能力)③関係(人間関係の構築力)が挙げられ、第二部へと続く。

2. 人類の発明

第二章では、先程挙げた➀物語②探索③関係の3つについて詳しく語られています。

①の物語では、「年齢」「時間」「仕事」の3つに対する考え方を変える必要があると述べられています。

「年齢」に関しては、以前の60代と今の60代では、今の60代の方が若々しく、さらに未来の60代は寿命の上昇と共に、さらに若々しくなるだろうということです。そのため、今の感覚のまま実年齢だけで考えるのは古臭い感性になってしまうということです。

「時間」に関しては、遠い未来の時間まで考えて人生の選択肢を選ぼうということです。簡単に思いつくのは、お金をちゃんと貯蓄しましょうというのが最たるものですが、働く期間が長くなる分、その時しか得られない家庭の時間(子供が赤ん坊の思い出 etc…)を選ぶことも大切になります。

「仕事」に関しては、テクノロジーの進展による雇用の変化についてや、今の働き方から変わっていくだろう(実際に今はフリーランスが増えていますね)と仕事の概念に関する話がなされます。

そして、幸福な人生とはという話で➀物語は締められます。

続く、②探索については、➀物語で立てた自分らしい人生を実現させるために必要な能力の説明です。

昔は、学生時代の学習によって得られたスキルで働き続けることができましたが、今後は学生時代の学習だけでは、マルチステージの人生では通用しません。

そのため、一生涯にわたって学習をし、必要に応じて移行(転職や新しい活動)することが必要になります

そのために、③関係が必要となります。

昔は自分の会社がアイデンティティとなっていましたが、移行が多くなるマルチステージの人生では人間関係にも投資をしないと希薄になりやすいと考えられます。

形資産であり、活力の源となる人間関係にしっかりと投資をすることで学習や移行の助けとなります。

その最たる例が、コミュニティとなります。

3. 人間の社会

そして、最後の第3部では、第2部の個々人の課題解決から打って変わって、「企業」「教育機関」「政府」の課題と解決に向けた提言がなされます。

各機関の役割からできる、マルチステージの人生に対してできる支援や策にはこのような物があるというのが書かれています。

個人的には、今でも言われていることが多いなと思いました。

しかし、GDP以外の政府目標となる(幸福が判定できる)指標を生み出す必要性や、年代間の格差を是正する選挙制度(本書で紹介しているのは、6歳以上の選挙権)の導入など興味深いものがありました。

興味のある方は、ぜひ本書を読んで確かめて下さい。


長寿化が与える影響を考慮した上で、自分の可能性をドンドン広げていこう!と思える本でした。

これからの世の中に対して暗い発信が多いと感じます。そんな世の中で、どのように生きていけば良いかと悩んでいる人はぜひ本書を読んでみて下さい!

本書の最後に筆者は5つの提言をしています。

➀先手を打つ
②将来を見据える
③「ありうる自己像」を意識する
④可変性と再帰性を意識する
⑤移行を受け入れる

これら5つの提言に対するヒントが欲しい方も、ぜひ本書を読んでみて下さい!

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