皆様、こんにちは!くーです。
今日は、「脳」の働きに関する本を読んだので紹介しようと思います。
思考や感情を司るのが「脳」ということは皆様もご存じだとは思います。
しかし、実際に脳がどのようにして働いているかは知らない方が大半だと思います。私もそうでした(笑)
そんな脳の働きの一端と、それをどのように私たちの生活に活かせるかが書かれた一冊となっています。
本の概要
全体
神経科学の観点から、「モチベーション」「ストレス」「クリエイティビティ」という3つの対象と脳の働きの関係を書いた本です。
神経科学的な簡単から見た、モチベーションの上げ方やストレスとの付き合い方、クリエイティビティを発揮するための条件が書かれております。
その中でも、モチベーションについて感覚では何となくわかっていたことが、この本のおかげで言語化できるようになったので軽くまとめてみようと思います。
脳とモチベーションの関係について
モチベーションとは?
まず、はじめにモチベーションとは何でしょうか?
神経科学的には
のことを言います。
つまり、何らかの「刺激」を受け、それに関連する体内の環境が「変化」し、認識することで「行動」に移すということです。
ここで大切なことは、モチベーションを高めるためには『認識』が必要だと言うことです。
モチベーションが高まっていることに自分で気づいてこそ、行動に移せるということなのです。
メタ認知
そして、この事自己の認知がいかにできるかがメンタルコントロールに対して重要になります。
自己を俯瞰視、客観視した状態のことを『メタ認知』と言います。
普段から、自分自身に対して意識を向ける人はいません。
そのため、メタ認知を行うためには意識的に行う必要があります。
また、このメタ認知を行う際にはどんな行動をしているかだけではなく、なぜそのような行動をとったかのような「感情・感覚」にも目を向ける必要があります。
モチベーションを高める大前提
筆者の主張に「神経科学的欲求五段階説」というものがある。
脳の欲求は下図の下にある欲求ほど大きくモチベーションに影響するというものだ。
そのため、「健康」「睡眠」「生活習慣」も考慮しながらモチベーションアップについて考える必要があると言える。
モチベーションに関わる神経伝達物質
モチベーションには『ドーパミン』と『ノルアドレナリン』という2つの神経伝達物質が大きく関わっています。
これらは行動の誘導と、注意に影響を与えます。
何かを「探し求める」ときに放出されます。意図しない情報への注意を減らす効果があり、自分の注意しているものに対する認知性を高めてくれます。
また、ドーパミンが発露すると、併せて「βエンドルフィン」という物質が作られます。これは脳内麻薬と言われ、「もっと行動したい!」という快感を生んでくれます。
交感神経と連動して放出されることが多いです。こちらはあらゆる情報に対して認知性を高めてくれます。
また、ノルアドレナリンは「コルチゾール」と呼ばれるストレスホルモンを導きやすいです。これは「もうやめたい…」というストレスを感じさせます。
モチベーションの4パターン
さて、ドーパミンとノルアドレナリンの放出量からモチベーションを4つのパターンに分けることができます。
この中では、ドーパミンの放出量が多く、ノルアドレナリンの放出量が少ない「③好接モチベーション」が良いモチベーションの状態だと思うかもしれない。
しかし、物事に取り組むうえでベストな状態は「④学習モチベーション」である。
それは、ノルアドレナリンには注意対象への認知性(注意や記憶定着率)を高めてくれるポテンシャルがあるため、ノルアドレナリンの効果を上手く組み合わせることで学びや成長が加速するからです。
④学習モチベーションに至るために
ベストな状態はわかりましたが、そこに至るためにはどうすれば良いのか?
それは、『新しいことを楽しむ』ことだ。
人は新しい物事に触れている時にネガティブになりがちである。
これは人間の脳の仕組み上、当然の反応なのだ。
しかし、ここで出来なかったことに目を向けるのではなく、できたことに目を向けポジティブに考えることでドーパミンとノルアドレナリンの放出量が程よくなる。
つまり、適度なストレスを感じている状態となる。
まとめ
➀モチベーションとは自身の体内変化を認識した状態
②そのためにはメタ認知が大切
③モチベーションを高めるためには「健康」「睡眠」「生活リズム」に留意
④モチベーションに影響を与えるのはドーパミンとノルアドレナリン
⑤ドーパミンとノルアドレナリンの放出量によってモチベーションの状態が変わる
⑥最高のモチベーション状態にするには、新しい物事を楽しむ
読んだ感想
今まで、何となく精神論的にわかっていたことが神経科学的にわかり、大変おもしろい本でした。
例えば、モチベーションに関する所で言うと、
精神論:「適度にストレスを感じていた方が良い」「ポジティブに考えることが大事」
↓
神経科学:「ドーパミンとノルアドレナリンの放出量がバランスよくなる」
と科学的に理解できるようになりました。
これと同じような発見が「ストレス」や「クリエイティビティ」の章でもあるため、最初から最後までワクワクしながら読むことができました。
モチベーションの上げ方やストレスの対処法として、特段新しい方法があるわけではありませんが、どうしてそうした方が良いのかが科学的に理解できるので、皆様も興味があれば読んでみて下さい。
では、失礼します。
また、本書はAmazon prime readingでも読むことができます。
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