皆様、こんにちは!くーです。
今日は、久しぶりに読んだ小説の感想を書こうと思います。
今回は森見登美彦さんの著書「夜行」を読みました。
私は、森見さんの作品が好きでよく読んでいます。「夜は短し歩けよ乙女」や「有頂天家族」、「四畳半神話大系」、「ペンギンハイウェイ」など様々な映像化作品があります。
私は「有頂天家族」のアニメを見て森見さんを知り、作品を読むようになりました。
森見さんの作品は舞台が京都で、特に京大近くが頻繁に登場します(森見さんが京大出身だからでしょうか)。
出町柳の三角州など、知っている場所がでると少しテンションが上がるんですよね(笑)
まぁ、そんなこんなで森見さんの作品を久しぶりに読もうと「夜行」を読んでみました。
あらすじ
京都の同じ英会話スクールに通うメンバーだった6人は、鞍馬の火祭に出かけます。
そこで、メンバーの一人である長谷川さんが忽然と姿を消してしまいます。
長谷川さんは行方不明のまま月日は流れ、長谷川さん失踪から10年後に残りの5人のメンバーが集まって火祭の日に再会します。
集まったメンバーのうちの4人がこの10年間にあった出来事を話すうちにある共通点が浮かび上がってきました。
それは、各メンバーは様々な場所で岸田道生の残した連作「夜行」という銅版画に出会うと共に不思議な体験をしていたことです。
それぞれの話が終わると共に鞍馬の火祭に向かうのですが、そこでもまた事件が起きて…
感想
※ネタバレを含みます
謎は謎のまま…明かされることもなく。
各章では、語り手の周りで起きた「夜行」に関する不思議な出来事について書かれておりますが、不思議は不思議のまま、何も解決せずに終わりを迎えます。
最終章では、「曙光」を始めとするアンサーになりえそうなピースについては出てきますが根本的な解答とはなっていません。
何なら最終章に至っては、パラレルワールドといったような世界に主人公は迷い込み、「夜行」「曙光」に関する、さらなる謎が追加されます。
これらの謎について読者なりの推理考察をすることがこの本の醍醐味なのだと思います。
しかし、思慮が浅く洞察力のない私はひたすらに読み進めただけで、ちっとも謎の解釈はできませんでした😅
ということで、私が見つけた共通項をとりあえず挙げてみようと思います。
それは男女ペア+αが登場するということです。
第1章「尾道」では、中井さんとその妻+ホテルマン(と雑貨屋の女性?←結局、奥さんなんでしょうか…)。
第2章「奥飛騨」では、武田君と美弥さん+増田さんと瑠璃さん
第3章「津軽」では、藤村さんとその夫+児島君
第4章「天竜峡」では、田辺さんと女子高生+佐伯
最終章では、大橋君(or 岸田)と長谷川さん+岸田(or 大橋君)
作中では、岸田が夜行に描かれている女性に恋をしていたと言われているように、この作品は男女の恋模様が1つのポイントになっているのではと思いました。
もう一度、話の流れを知ったうえで読み直せば気づくこともあるのではないかと思うため、読み直して考察を深めようと思います。
以上、夜行を読んだ感想についてでした。私は夜行よりも四畳半神話大系や有頂天家族のような雑多な感じのコミカルな作品の方が森見先生の作品では好きだなと感じました。今回の作品はきつねの話のように、何とも言えない感じで終わってしまうのが私は好きではないです。まぁ、頭を使うのが苦手なだけなのかもしれませんが(笑)。
それでは、失礼します。
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